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無症候性高CK血症 鑑別診断ツール

EAN 2024ガイドライン準拠 | 12ステップ診断アプローチ

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Step 1-3 CK値の確認と基準値判定

コンセンサスステートメント
CK測定前に運動・薬剤の影響を除外し、72時間以上(理想は1週間)待機後に再検査してください。1か月以上の間隔で計2回の再測定を推奨します。
集団ULN基準値精査閾値 (1.5xULN)
白人女性 (18歳以上)210 U/L315 U/L
白人男性 (18-50歳)400 U/L600 U/L
白人男性 (50歳以上)280 U/L420 U/L
黒人女性414 U/L621 U/L
黒人男性801 U/L1202 U/L

Step 4 神経学的診察・家族歴聴取

エキスパートオピニオン

以下の所見の有無を確認してください:

麻酔リスク: 高CK患者では悪性高熱症の発生率が3-49%です。過去に問題なく全身麻酔を受けた患者でも発症し得ます。可能であれば遺伝学的検査またはin vitro contracture test結果を待機してください。

Step 5 後天性・非神経筋原因の除外

エキスパートオピニオン

以下の原因が該当しないか確認してください:

スタチンについて: CK 10xULN以下の無症候性患者ではスタチン合併症リスクの増加はありません。適応がある場合は密なフォローアップ下で継続可能です。

Step 6 GAA-DBS検査(ポンペ病スクリーニング)

強い推奨(同意率86%)

遅発型ポンペ病のスクリーニングとして、酸性アルファグルコシダーゼ(GAA)活性のドライブラッドスポット(DBS)検査を実施してください。

Step 7 NCS / EMG(電気生理学的検査)

弱い推奨(同意率78%)

筋原性 vs 神経原性の鑑別を目的とします。

感度 0.53、特異度 0.67 — 正常EMGはミオパチーを除外しません。

Step 8 代謝検査

コンセンサスステートメント

代謝性ミオパチーの評価として以下の検査を確認してください:

Step 9 筋MRI

強い推奨(同意率86%)

非侵襲的に筋障害パターンを評価します。

Step 10-11 次世代シーケンシング(NGS)

強い推奨 — 筋生検より優先(同意率84%)

NGSによる遺伝子解析は筋生検より優先されます。

NGSで検出困難な疾患: リピート伸長疾患、大規模コピー数変異、ミトコンドリアDNA変異の一部

Step 12 筋生検の検討

エキスパートオピニオン

以下の条件のいずれか1つ以上を満たす場合、筋生検を考慮してください:

総合評価サマリー

運動指導: 診断確定前は激しい運動を回避してください。確定後は疾患特異的な指導を行ってください(特にMcArdle病・代謝性ミオパチーで重要)。
本ツールはEAN 2024ガイドライン(European Academy of Neurology)に基づく参考情報です。臨床判断は担当医が行ってください。
参考: 一般人口での高CK血症有病率は約1.3%(Tromso研究: 12,828人)。筋痛・筋けいれんはCK正常者と高CK血症者で同等頻度です。